【席次の重要性】
何十人ものゲストを招待する披露宴では、みんなが座る場所は招待する側の新郎新婦があらかじめ決めておくことになります。
来た順番に適当に座って下さい、早い者勝ちですよ、なんて結婚式はありません。
地位の高い人ほど上座の良い席に、身内の親類は下座に、といったルールや同じテーブルには話の弾みそうな組み合わせの人員を配置するなど、
よく考えて席次表を作ることが結婚式場の雰囲気を盛り上げることに直結します。
「あの人の隣になりたくないな」と苦手意識を持っているゲストがいるならそこも考慮してあげなければ、おめでたい席で和やかに歓談してもらうことができません。
席次表次第で式場の雰囲気が変わってしまう、その結婚式や披露宴の成功の鍵を握っているのが席次表なのです。
【招待客の把握】
この重要な表はどこから手を付ければよいのか、まずはゲストの人数と内訳を確定させることから作業は始まります。
何人来るのか分からなければ席順を決める以前に式場の規模も決められませんので、新郎新婦とそのご両親で相談してそこから決定しましょう。
ただしこちらの都合で一方的に招待する人数は定められず、出席して欲しいと思っていても相手の都合で来て貰えない可能性もありますので、
招待状を送付して全員から返事が来てから取り掛かることになるでしょう。
「やることはいっぱいあるから100人に招待状を出す予定だしこのメンバーでの席次をさっさと決めちゃおう。
他にも打ち合わせしなきゃいけないことが山ほどあるし忙しいから見切り発車だ」と先走ってしまうと、欠席者が多く出た場合に
完成させた席次表が使い物にならなくなってしまいます。
それでは二度手間なので出席してもらえるゲストを確定させてから、悠々と制作開始したほうが効率の良い準備というものです。
ゲストが決まらなければ最高の席次表は創造できません、物事には順序というのがあることを忘れないようにしてください。
招待状の返信が1人残らず戻ってきたことを確認したら、ようやく作業を始める準備が整ったことになります。
【席次の基本ルール】
基本ルールは新郎新婦に近い席が上座で、ここが主賓の席となります。
会社の上司や学生時代の恩師などお世話になった人達が新郎新婦の目の前に配置されるので、緊張しやすのなら当日はお酒を飲みましょう。
新郎新婦から遠い席は下座となり、ここにはふたりの父親と母親、親戚など身内に座ってもらうことになります。
ホテルや専門式場だと出入り口のそばなので人の往来も激しく、落ち着かない席という言い方をしてもよいでしょう。
なのでVIPに座ってもらうには相応しくはない、というわけです。
舐めるようにじっくりと壇上の新郎新婦を見てもらえるよう、大切なゲストほど上座に近い位置に座ってもらうのが席次の鉄則と考えましょう。
ですが必ずしもこの限りではなく例外もあるので、ケースバイケースで多少のアレンジをすることも素晴らしい席次表の完成には必要です。
例えば同じくらいの立場のふたりのゲストがおり隣同士に座ってもらうのが適しているとしても、
もしその御二方が犬猿の仲でお互い顔も見たくないと常日頃から口にしているのなら、
離れた位置に配置しなければ厄介ごとの火種になるとは言いませんが嫌な思いをさせてしまうでしょう。
結婚式場で喧嘩や口喧嘩をすることはないでしょうが、気まずい雰囲気の中で式を進行する事態に周囲のゲストも困惑を隠しきれません。
なので人間関係も充分考慮した席次が望まれます。
また幼い赤子や乳児を連れてのゲストは新郎新婦とどんなお付き合いをしていたかに関わらず入り口付近の席を用意した方が喜ばれるかもしれませんので、
相談して変更したほうが気配りの人と感謝されるでしょう。